第３５回　２００５年１月７日


いつだったろう・・・。
君と自転車で遠く遠くの湖に行ったよね？
途中でパンクした自転車を一緒に引いて・・・。
汗だくになりながら、帰ってきたよね？

それでも、ずっと笑って・・・。
ずっと、話しながら帰ってきたよね？

あのとき。
一緒に見た夕日を覚えているかな・・・。

「幻想的だ」って、君はつぶやいて・・・。
僕はその横顔を見ていた。


いつだって思い出す・・・。
君とはずっと会えずにいるけれど・・・。
たまに君のことを思い浮かべて・・・。
あの日ではなくて、今の君を想う。

あれから。君の夢はかなったろうか？
今も、夢に追われて生きているだろうか？


あの日。
自転車を漕いで通った道をこの前通った時に、
僕は、君の笑顔を思い出した。
君は、いまどこで笑っているだろうか？


僕は、いつしか。
気がつかない間に。。歳をとった。。
そんな気がしている。

しわくちゃのシャツ。
よれよれのネクタイ。
似合わなかったスーツに袖を通して・・・。
電車のガラスに映る自分。
歳をとったと思うから・・・。


あの街の街角。
坂道の駆け上がったところにあった君の家。
君の家の近くにあった神社で良く話してた。

この満員電車を降りて。
君がいる街に立ち下りれたら・・・。
僕は君に会いにいけるのだろうか・・・。

あのときの思いを消して・・・。
僕は君と会えるのだろうか・・・。


満員電車は とまらない。
過ぎ去る景色がただ過ぎてゆくだけ・・・。